メタバース市場について、前回に引き続き、少し深掘りをしてみたいと思います。
日本企業のメタバース・XR事業への取組み
今回はメタバースやXRなどの事業での日本企業の取り組み等について見てみたいと思います。
分野としては、ゲームやエンターテイメント、AR・VR関連あたりのいわゆるコンシューマー向けビジネスあたりとなります。
ゲーム・エンターテイメント
まずは、ゲームなどのエンターテイメント関連から見てみたいと思います。
- NTTドコモ:XR World
通信大手のドコモが展開するXR Worldでは、アバターを製作し、友達等と他の人とヴァーチャル空間上で交流したり、開催されるイベントで音楽やライブ映像を楽しむといった、いわゆる王道的なメタバースコンテンツと言えましょう。
今後、アートや音楽分野において、クリエイターや企業とのコラボレーションによるサービス提供が予定されています。 - GREE:REALTY
ゲーム会社大手のGREEが提供するのは、VTuber向けのヴァーチャルライブ配信サービスです。ご想像の通り、配信者はアバターに扮してライブ配信を行ったり、交流したりするサービスです。
このほか、GREEでは、VTuberのプロデュースやヴァーチャルライブ配信を行うためのクラウドソリューションなんかも展開したりしております。 - HIKKY:VIRTUAL MARKET
VRイベントの開催やVR開発エンジンを提供するVR法人HIKKYでは、世界最大と称されるVRイベント「VIRTUAL MARKET」を開催しております。
様々な名だたる有名企業が出典しており、ギネス世界新記録を更新するなど、大変な盛り上がりを見せております。
NTTドコモがXR領域で65億円を出資し、資本提携も行っており、VR界隈では注目度が高い企業と言えましょう。
以前のNFT関係の記事でも書いた通り、デジタルコンテンツを掲載したり、売買するための「場」を提供するプラットフォーマーという存在は、自分たちのプラットフォームを盛り上げていくことで、ユーザーや出典企業を集めていくことがビジネスモデル上重要になってきます。
そのため、ゲームやエンターテイメント領域では、今後様々な企業とVR上でコラボレーションをしていく事例が増えていくものと予想されます。
ヘッドセットなどのハードウェア類
続いてヘッドセットなどのハードウェア関連です
- ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE):PlayStation🄬VR2
SONYの子会社であるSIEは、PlayStation🄬5向けの次世代バーチャルリアリティシステムをPlayStation🄬VR2、新たなVRコントローラーとして、PlayStation🄬 VR2Senseコントローラーの製品詳細を公開。
センシング機能や視線トラッキングなどの機能により、ヴァーチャル空間上でのキャラクターとのインタラクションや直感的な操作性が向上し、ヴァーチャル空間上でより「リアル」を体感できるようになったとのこと。
少し話はそれますが、ソニーグループ、オンラインゲーム「フォートナイト」を提供する米国の「エピックゲームズ」に対して、3回目の出資にあたる1250億円(約10億ドル)を出資しており、株式の5%を保有する株主になっております。
- Shiftall(パナソニック):Megane X(メガーヌエックス)
パナソニックの100%子会社であるShiftallは、VR用のヘッドセットを展開。年間のプレイ時間が2000時間を超えるようなヘビーユーザーを生き視して、超高解像・超軽量を売りにしております。
また、よりヴァーチャル空間に没入できるように、人体を温めたり、冷やしたりするパーソナルエアコンや音漏れ防止機能がついたマイクもセットで提供しております。
「没入感」は、VR・AR世界において、非常に重要なポイントでありますので、ハードウェアもより、人体にフィットする形で開発が進み、コンテンツに応じた付属デバイスといったところも今後増えてくるのではないかと思うところであります。
都市開発関連
都市連動型メタバースと言われており、リアル空間で実在する街や施設などをヴァーチャル空間上で再構築し、人々が交流や経済活動などを行うといったもので、リアルと連動しているというところがポイントでございます。
- KDDI:バーチャル渋谷、バーチャル原宿、バーチャル大阪
リアル都市と連動したバーチャル空間を3都市で展開中。各都市での代表的なランドマークなどをバーチャルをバーチャル空間上で構築しており、主にイベントやライブ配信なんかが行われております。 - 大日本印刷(DNP):京都館PLUS X
ところ変わってこちらは、京都。正確には東京にある京都館を再現したものになります。
背景としては、2018年に閉館した京都館を再現したもので、閉館に際して移転計画などがあったものの計画が頓挫してしまい、その解決策としてバーチャル空間上で作ろうじゃないか、といったものであります。
こういった有形文化財のバーチャル上での保護といった取組みも面白いですね。
都市連動型メタバースについては、企業と自治体の連携による、バーチャル化のブームが到来しそうですね。
政令指定都市や観光地あたりが、先んじてヴァーチャル化されそうですが、どの企業がどこのバーチャル都市を抑えるのか、企業の陣取りゲーム感覚で見てみると面白いかもです。
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ということで、本日はここまで。メタバース関連については、現在非常に注目されているところでありますため、もう少し深堀記事掲載を続けてみようかと思います。
また、システム環境の不具合により、最近更新が滞ってしまっており、失礼しました(-_-;)ゞ
それでは本日も頑張りましょう!いってらっしゃい~